歯科医院のSEO効果測定|KPIの決め方とGA4・サーチコンソールの見方
SEO対策に取り組んでいても、「本当に効果が出ているのかわからない」という院長先生は少なくありません。効果を正しく測ることができれば、うまくいっている施策を伸ばし、成果の出ていない施策を見直すことができます。
この記事では、歯科医院のSEO対策の効果を測るために、新患数につながるKPIの決め方、Googleアナリティクス(GA4)とGoogleサーチコンソールで見るべき指標、アクセス解析から改善につなげる手順を解説します。SEO対策の全体像は、歯科医院のSEO対策とは?をご覧ください。
効果測定の前に決めておきたいKPI
KPI(重要業績評価指標)とは、最終的な目標に向かって順調に進んでいるかを確かめるための中間指標です。歯科医院のSEO対策では、最終目標である「新患の来院」から逆算して、次のような段階で指標を決めると整理しやすくなります。
- 見つけてもらう段階:検索結果での表示回数、狙ったキーワードでの掲載順位
- 訪問してもらう段階:検索からのクリック数、自然検索経由の訪問数
- 興味を持ってもらう段階:エンゲージメント率、よく読まれているページ
- 行動してもらう段階:Web予約数、電話タップ数、問い合わせフォームの送信数
目標の数値は自院のデータから決める
目標の数値は、他院の事例ではなく、自院の現状データをもとに決めます。まずは数か月分のデータを記録して現状を把握し、そのうえで「半年後に自然検索からのWeb予約数を現状より増やす」のように、期間と指標を決めて目標を設定しましょう。
来院時のアンケートも組み合わせる
電話予約や直接の来院など、Web上の数値だけではわからない行動もあります。初診時の問診票に「当院を何で知りましたか(検索・Googleマップ・紹介など)」という項目を設けておくと、Webの数値と実際の来院を結びつけて考えやすくなります。
SEO対策の効果を測る主な指標
自然検索からの訪問数
広告ではなく、検索結果から自然にホームページを訪れた人の数です。SEO対策の成果を最も直接的に表す指標のひとつで、GA4の集客レポートで「Organic Search」として確認できます。季節や曜日によっても変動するため、前月比だけでなく前年同月とも比較しましょう。
検索キーワードと掲載順位
どのような言葉で検索されて、何位に表示されているかは、サーチコンソールの「検索パフォーマンス」で確認します。GA4には検索キーワードはほとんど表示されないため、キーワードの分析はサーチコンソールで行うのが基本です。
- 狙っているキーワードで表示されているか
- 表示回数は多いのにクリック数が少ないページはないか
- 想定していなかった検索語句で表示されていないか
エンゲージメント率(直帰率)
GA4では、ページを10秒以上閲覧した、2ページ以上閲覧した、予約などのキーイベントが発生した、のいずれかに当てはまる訪問を「エンゲージメントのあったセッション」と呼び、その割合を「エンゲージメント率」と呼びます。GA4の「直帰率」は、エンゲージメント率の逆(エンゲージメントのなかったセッションの割合)です。
診療ページで直帰率が高い場合は、知りたい情報がすぐ見つからない、スマホで読みにくい、予約への案内がわかりにくい、といった原因が考えられます。
ページごとの閲覧状況
GA4の「ページとスクリーン」レポートでは、ページごとの閲覧数や平均エンゲージメント時間を確認できます。よく読まれているページは、予約への導線を強化する候補になります。反対に、検索からの訪問があるのにすぐ離脱されているページは、内容や構成を見直す候補です。
予約・問い合わせ(キーイベント)
最終的な成果に最も近い指標です。GA4では、予約完了ページの表示、問い合わせフォームの送信、電話番号のタップなどを「キーイベント」として設定すると、どのページや経路から予約につながったかを確認できます。
Googleアナリティクス(GA4)の使い方
初期設定で押さえておきたいこと
- 測定タグの設置:GA4の測定IDをホームページに設置する(Googleタグマネージャーやプラグインを使う方法もあります)
- キーイベントの設定:予約完了、フォーム送信、電話タップなど、医院にとっての成果をキーイベントとして設定する
- データ保持期間の確認:GA4の探索レポートで使うデータの保持期間は、初期設定では2か月です。長期間で比較したい場合は、管理画面で保持期間を延ばしておきましょう
- サーチコンソールとのリンク:GA4とサーチコンソールをリンクすると、GA4の画面内で検索クエリなどのデータも確認できるようになります
定期的に確認したいレポート
- 集客:自然検索、Googleマップ、SNS、広告など、どこから訪問されているか
- ページとスクリーン:どのページがよく読まれているか
- キーイベント:予約や問い合わせがどれだけ発生し、どの経路から来ているか
- デバイス:スマホとパソコンの割合(歯科医院では、スマホからの訪問が多くなりやすい傾向があります)
なお、以前のGoogleアナリティクス(ユニバーサルアナリティクス)は計測を終了しています。古い解説記事の「目標」「コンバージョン」などの名称は、GA4では「キーイベント」に置き換えて読んでください。
Googleサーチコンソールの使い方
登録と所有権の確認
サーチコンソールにホームページを登録し、所有権を確認します。確認方法には、HTMLタグの設置、DNSレコードの追加、GA4やGoogleタグマネージャーのアカウントを使う方法などがあります。
検索パフォーマンス
「検索パフォーマンス」レポートでは、次の4つの指標を、検索語句(クエリ)やページごとに確認できます。
- 表示回数:検索結果に表示された回数
- クリック数:検索結果からクリックされた回数
- CTR(クリック率):表示回数に対するクリック数の割合
- 平均掲載順位:検索結果での平均的な表示順位
表示回数が多いのにCTRが低いページは、タイトルや説明文(メタディスクリプション)が検索した人のニーズに合っていない可能性があります。掲載順位が10位前後のキーワードは、内容を充実させることで改善が期待できる候補です。
ホームページの問題を見つける
- 「ページ」(インデックス登録)レポート:検索エンジンに登録されていないページと、その理由を確認できます
- ウェブに関する主な指標(Core Web Vitals):表示速度や操作への反応、レイアウトのずれ(LCP・INP・CLS)に問題のあるページを確認できます
- 手動による対策・セキュリティの問題:ガイドライン違反やハッキングなどの重大な問題が通知されます
スマホでの見え方は、サーチコンソールとは別に、PageSpeed InsightsやLighthouseで確認しましょう。技術的な確認項目は、歯科医院ホームページの技術的SEOチェックリストにまとめています。
リンクレポート
「リンク」レポートでは、どのサイトから自院のページへリンクされているか(外部リンク)、サイト内でどのページへ多くリンクしているか(内部リンク)を確認できます。重要な診療ページに内部リンクが少ない場合は、関連するページからのリンクを追加しましょう。
アクセス解析から改善につなげる手順
1. 記録する
月に一度など頻度を決め、主要な指標をスプレッドシートなどに記録します。毎回同じ指標を同じ期間で記録することで、変化に気づきやすくなります。
2. 変化の理由を考える
数値が大きく変わったときは、ホームページの更新、季節要因、Googleのアップデート、競合医院の動きなど、考えられる理由を整理します。
3. 改善する
| 気づいたこと | 考えられる原因 | 改善の例 |
|---|---|---|
| 表示回数は多いがクリックが少ない | タイトルや説明文が検索ニーズと合っていない | タイトルとメタディスクリプションを、検索語句に合わせて見直す |
| 訪問はあるがすぐ離脱される | 知りたい情報がすぐ見つからない、読みにくい | 冒頭で要点を伝え、見出しや画像で読みやすくする |
| よく読まれているが予約につながらない | 予約への案内がわかりにくい | ページ内に予約ボタンや電話番号を追加する |
| 狙ったキーワードで表示されない | ページの内容とキーワードが合っていない | キーワードを見直す、または内容を充実させる |
キーワードの見直し方は歯科医院のSEOキーワード選定のコツ、成果が出ないときによくある原因は歯科医院のSEO対策でよくある失敗・間違いも参考にしてください。
4. 結果を確かめる
改善した内容と日付を記録しておき、数週間から数か月後に数値がどう変わったかを確認します。検索順位の変化には時間がかかるため、短期間で判断しないことが大切です。
よくある質問(FAQ)
効果測定はどのくらいの頻度で行えばよいですか?
月に一度、主要な指標を確認するのがおすすめです。ホームページを大きく変更したときは、その前後で数値を比べてみましょう。
検索順位を毎日チェックする必要はありますか?
検索順位は日々変動するため、毎日の上下に一喜一憂する必要はありません。数週間から数か月単位の傾向を見ることが大切です。
Googleマップからの効果も測れますか?
Googleビジネスプロフィールの「パフォーマンス」で、表示回数や電話・ルート検索・ウェブサイトへのクリック数を確認できます。詳しくは歯科医院のMEO対策で解説しています。
まとめ
- KPIは「新患の来院」から逆算して、表示・訪問・興味・行動の段階で決める
- 検索キーワードと掲載順位はサーチコンソール、訪問後の行動と予約はGA4で確認する
- 予約完了や電話タップをキーイベントとして設定し、成果につながる経路を把握する
- 記録→原因の整理→改善→結果の確認を、月単位で繰り返す
数値を見る習慣をつけることが、SEO対策を成果につなげる近道です。
プロフィール